1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣【書評】

※本サイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』 ケビン・クルーズ :著


感想(0件)

成功者に共通する「時間の使い方」とは?──『1440分の使い方』書評レビュー

「時間が足りない」。現代人のほとんどが口にするこの悩みを、根本から見直すきっかけをくれるのが、ケビン・クルーズ著『1440分の使い方──成功者たちの時間管理15の秘訣』です。タイトルにある「1440分」とは、1日を分単位に換算した数字。すなわち、誰にとっても平等に与えられている時間をどう使うかが人生の質を左右する――本書はそんなメッセージから始まります。

■ 世界の成功者288人から導かれた「時間の極意」

著者は、7人の億万長者、13人のオリンピック選手、239人の起業家、29人の成績優秀な学生など、合計288人に直接インタビューを行い、彼らの生産性の秘密を探ります。その中で浮かび上がってきたのは、「ToDoリストを使わない」「“ノー”と言う勇気を持つ」「ノートは手書きで取る」といった、一般的な時間管理術とは一線を画す習慣たちです。

例えば、成功者たちは驚くことに、ToDoリストよりも「カレンダー」に予定を直接書き込むことを重視していました。タスク管理よりも“時間のブロック化”に集中することで、先延ばしや未完了タスクによるストレスから解放されるというのです。

また、「最重要事項を1日1つだけ選ぶ」というシンプルな行動が、想像以上に強力な集中力と成果をもたらしているという事例も数多く紹介されます。

■ 特に印象的な3つの秘訣

本書には15の「成功者の習慣」が登場しますが、特にインパクトのある3つを紹介します。

① ToDoリストは捨て、カレンダーで管理する

成功者の多くは、「ToDoリストは永遠に終わらないタスクの山になる」と語ります。その代わりに、Googleカレンダーなどを活用して、タスクを時間単位で割り当てる「時間ブロッキング」を徹底しています。これにより、「いつやるか」が明確になり、先延ばしが減るとのこと。

② 「ノー」と言うことを恐れない

オリンピック選手や起業家は特にこの点に長けており、自分の時間とエネルギーを守るために、「自分にとって本当に必要なこと」以外にはきっぱり断る習慣を持っています。人間関係や社会的な圧力に流されず、自分の目的に忠実であることが生産性のカギになっているのです。

③ 手書きノートの力を信じる

億万長者たちの多くが、「紙のノートを使うこと」を重視しているという調査結果もユニークです。手を動かして書くことで、記憶が定着し、アイデアが広がりやすくなるという心理的な効果があるといいます。スマホやパソコンよりも“考える時間”が増えるのも利点です。

■ 成功者は「習慣」によって時間を増やしている

興味深いのは、これらの成功者たちが「時間を増やすテクニック」を使っているのではなく、「日々の習慣によって、時間の質を高めている」という点です。

本書には、他にも次のようなヒントがちりばめられています:

  • SNSとの距離を置く(特に学生たち)
  • 毎朝“今日の目標”を1つだけ紙に書き出す
  • 「最重要タスク」は午前中に終わらせる
  • メールは1日1回、決まった時間にまとめて処理する
  • 日々のテーマを曜日ごとに決めて行動する

これらは特別なスキルが必要なわけではありません。むしろ、日常生活の中で誰にでも取り入れられるからこそ、成果が出やすいのです。

■ 感情・意志力・環境までカバーする広範な内容

本書は、時間術だけにとどまらず、集中力の維持、意志力の使い方、疲労の管理、環境の整え方まで、人生を効率化するための包括的な指南書でもあります。特に、マルチタスクの弊害や、「エネルギーの管理が時間の管理よりも重要」という視点は目から鱗でした。

さらに、習慣形成についての心理学的な背景にも触れており、「良い習慣は意志ではなく環境がつくる」という実践的な提案もなされています。

■ 読後の変化と実践効果

実際に本書の内容を取り入れた読者からは、「先延ばし癖がなくなった」「朝のルーチンを整えるだけで一日が劇的に変わった」「“ノー”と言えるようになったことで余裕が生まれた」といった声が多く上がっています。

特に、「1440分」という1日を分単位で時間を捉えることで、「今日はまだ600分残っている」「この10分で何ができるか?」と、日々の時間感覚が変化する体験は新鮮です。


■ まとめ:あなたの時間は、あなた自身がデザインできる

『1440分の使い方』は、単なる時間術の本ではなく、「生き方の再設計書」といえる一冊です。

成功者たちは、限られた時間の中で何を選び、何を捨てるかを徹底的に考え抜いて行動しています。そこに特別な才能や運は関係ありません。習慣の積み重ねこそが、1440分を「価値ある1日」に変えていくのです。

日々忙しく、「気づけば1日が終わっている」と感じている方にこそ、ぜひ手に取ってほしい一冊です。時間に流される人生ではなく、自分の意志で時間を使う人生へと、確かな一歩を踏み出せるはずです。


▶ 書籍の購入はこちら:

『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』 ケビン・クルーズ :著


感想(0件)

コメント

タイトルとURLをコピーしました